
日常生活においてAIはどのような貢献をしていますか?

AIはすでに日常生活に溶け込み、生活を豊かにする重要なツールになっていますよ。
ChatGPTなどの対話型AIの流行をきっかけに、世界的な普及を果たしてきたAIは今、実に自然な形で様々なデジタルサービスに取り込まれています。今では「そうと知らず」にAIと接している人も多いのではないでしょうか。

今回は、すでにデジタル社会と私たちの日常へ溶け込んでいるAIの事例について取り上げる企画です。AIについてあまり詳しくない人でも、「こんなところにAIが使われているのか」とご理解いただける内容になっています。

それでは早速見ていきましょう!
デジタル社会と日常で活躍するAIの実例をAIと一緒に考察
日常生活で見かけるAIの実例
スマートフォンの実例

多くの人が使うスマートフォンのカメラ機能には、AIが組み込まれています。
スマホに標準搭載されているカメラアプリ。その「ポートレートモード」で人物を美しく映し出す「背景ぼかし」機能や、光量が少ない環境でも自動的に明るさを調整する機能には、AIの画像認識技術が使われています。

ワンタップで顔の明るさを調整したり、映り込んでしまった「不要な物や人」を自動的に消したり、といった写真編集ソフトの便利機能にもAIが組み込まれています。これにお世話になっている人は多いことでしょう。
ちなみにAI画像認識技術の仕組みについては前回の記事に詳しいので、AIが一体どのようにして画像を理解・分析しながら、最終的な出力や調整を施していくのかを知りたい方は、ぜひこちらも併せてご覧ください。

スマホのカメラや専用アプリを使う多くの人が、AI機能と自然に接しているのですね。
音声アシスタントと翻訳アプリ

iOSのSiriや、AndroidのGoogleアシスタントなどは、AI技術の代表的な利用例です。
海外の人と会話を行い、コミュニケーションを円滑に進める際に重宝する「翻訳アプリ」や、ユーザーからの様々な問いかけに応えてくれるOSのアシスタントシステムも、現在はAI機能をフル活用しています。

音声認識技術を持つAIアシスタントは、ユーザーからの質問に応じたり、変化する日々のスケジュールを管理したりといった面で生活に役立っており、今後はAIエージェントとして自律的なタスクの実行を行ってくれるはずです。
世界の企業が提供している「翻訳アプリ」の場合、AIがユーザーが入力した音声や文脈を理解しながら、自然な言語へと変換してくれるため、AI機能が高まるほど、会話場面で大いに活躍することになるでしょう。

これらもAIの存在を身近に感じられるものですね。
Webサイトの「おすすめ機能」

Amazonや楽天などのECサイトでは、AIがユーザーの購買履歴や閲覧履歴を分析し、個々の興味に応じた商品をレコメンド(おすすめ)しています。
スマホやタブレット、PCなどを使って「インターネット通販」をしたことがある人は、かなりの確率でAIが選んだおすすめ商品を見ていることになります。「こちらもおすすめです」という文言と一緒に表示されることが多いですね。

これはSNS(ソーシャルネットワークシステム)でも同じで、X(旧Twitter)やYouTube、Instagramなどのアプリでは、過去の視聴履歴やアクティビティに基づいて関連コンテンツを表示し、新しい発見に繋がる情報をAIが提供します。
ウェブサイトに表示される「広告」に関しても、ユーザーの検索履歴などを元に適切な広告が出現することがありますが、このパーソナライズ広告のアルゴリズムにも、AIは深く関与しているのです。

インターネットに触れる人は、ほぼ間違いなくAIと接しています。
SNSのエコーチェンバー現象には注意
AIのアルゴリズムは時として、人間を「特定の思想」や「偏った意見」だけに囲まれた状態へ導くことがあります。これがSNSで問題視されている「エコーチェンバー現象」で、現在もその傾向は各所に見られます。

エコーチェンバー現象は、政治的な分断やデマ、偽情報やフェイクニュースの流布にも繋がる危険なもので、ユーザー同士の「意見の二極化」を促進する負の側面を持っているため、自発的に意識しながら対処することが大切です。
このSNSのエコーチェンバー現象については別記事で特集していますので、ぜひこちらも併せてご覧ください。肝心なのはSNSを利用する際、自分で意識しながら多角的な意見に目を通していくことで、これが予防線になります。
チャットボット

規模が大きいWebサイトでは、AIチャットボットが問い合わせ対応に使われることがあります。
不特定の時間帯に発生するユーザーからの問い合わせ対応には、「AIチャットボット」が最適です。導入を始めた頃には回答の精度に問題があった印象ですが、最近はかなり使える存在にまで成長しています。

対話型AIは、ユーザーが入力する文章の「意図するところ」を察しながら回答を出すことがあります。これは膨大なデータの学習によって成し得たことですが、こうした進化もチャットボットの性能を高めているはずです。
24時間稼働できるAIの長所と、対話型AIの柔軟性を活用したチャットボットシステムは、今後大手企業のみならず、様々な規模の企業サイトで採用され、それに従って我々の生活利便性も大きく向上すると思われます。

時間帯を問わず相談できる窓口があるのは、非常に良いことですね。
スマートウォッチ

ユーザーの心拍数や運動量をリアルタイムで常時監視しながら、異常があればアラートを出す機能にも、AIが活用されています。
最近世界的に利用者が増えている「スマートウォッチ」にも、AI機能が搭載されています。スマートウォッチはスマホと並んで、各種のデータを分析しながら扱うことが得意なAIの持ち味を最大限に発揮できるガジェットと言えます。

例としてAIが組み込まれたスマートウォッチの「健康管理アプリ」は、ユーザーの睡眠データや心拍数などを分析しながら、健康維持に役立つアドバイスを行う「自己管理支援ツール」として活躍しています。
AIはこうして「ヘルスケア分野」にも確実に入り込んでおり、日常に寄り添う形でユーザーに恩恵をもたらしています。これまでの時代には無かった健康管理の形を実現しているのは、見逃せない出来事です。

自分の健康データを客観的に分析してもらえるスマートウォッチの機能は便利です。
まとめ

現在の日常生活環境では、AIはさまざまな形でシームレスに組み込まれているため、自覚せずに使っているケースが非常に多いと思われます。
AIに対しては賛否両論あると思いますが、好みと好まないに関わらず、AIは今や私達の日常生活へ深く入り込んでいるテクノロジー技術です。もし「これは便利だな」と感じた機能の裏側には、AIがいるかもしれません。

こうしたAI機能は、将来的に交通機関や物流システム、そしてビジネスや教育分野にも応用されて拡大していくだろう、というのがAIの未来予測予想で、すでに試験的な取り組みは世界各地で行われています。
ただしAIは万能な存在ではなく、「得意なこと・苦手なこと」がハッキリ分かれます。こうした「AIの得手・不得手」に関しても当サイトは記事を作成していますので、こちらも併せてお読みいただくと理解が深まるはずです。
AIはあくまでツールです。我々の日常生活にまで浸透しているAIに対して「正しい向き合い方」と「使い方」をしていけば、日々の生活がさらに便利なります。自分の周りにいるAIを探してみませんか?

最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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