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AIと考える「アナログレコードのノイズ除去」

AIと考える「アナログレコードのノイズ除去」 AIと音楽
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ソルティ
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デジタル音声編集ソフトの「クリックノイズ除去」にAIは関与していますか?

AI
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全てとは言いませんが、「はい」。AIは近年この機能を大幅に向上させています。

アナログレコードの再生時、メディアの状態や視聴環境に応じてノイズが発生しますが、デジタル変換後のファイルを音声編集ソフトで処理することで、これらのノイズは大幅に低減・削除できます。

アナログレコードプレーヤーのイメージ画像
Geminiによるイメージ画像

今回は、私が実際に利用しているiZotope社「RX-7」を例に、アナログレコード特有のパチパチ音(クリックノイズ)を除去する過程をご紹介しつつ、AIの関与で進化するかもしれない”ノイズ除去の未来”も考察します。

ソルティ
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それでは早速見ていきましょう!

実例で見るアナログ音源デジタル化後のクリックノイズ除去|AIが実現するノイズ除去の未来

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クリックノイズ除去の流れ

私のアナログレコード取り込み環境は、「TEAC TN4D」→「KORG DS-DAC-10R」→「PC」という接続です。アナログ音源をデジタル変換する音声編集ソフトには「AudioGate」(外部リンク)を利用しています。

DS-DAC-10Rの接続イメージ
© 2025 KORG Inc. All Rights Reserved.

AudioGateからWAV形式で出力した楽曲ファイルをiZotopeのRX-7で開くと、編集画面で音楽の波形を目視できます。下図は実際に取り込んだアナログレコードの楽曲で、音の強弱は波形の大小に現れます。

RX-7のインターフェース
iZotopeのRX-7に表示されたアナログレコードの楽曲。これは『夕陽のガンマン』のサウンドトラックです。

画面をよく見ると、針が刺さったような”鋭い波形”が複数あります。これがアナログの再生時に「パチッ」という音で聞こえるノイズです。デジタル変換を行うことでノイズもきちんと可視化されます。

ノイズに気付いたリスナーのイメージ画像

レコード表面に付いたキズが由来のノイズは、手作業のクリーニングでは完全に除去できません。デジタル化してノイズ除去を行うと、こうしたキズ由来のノイズを綺麗に消し去ることができるのです。

ノイズを除去する「De-Click」の仕組み

RX-7の「De-Click」は短いインパルス・ノイズを除去するツールで、アナログノイズにも効果的です。私は除去を行う際、”Multi-Band (Random Clicks)”のアルゴリズムを選択しています。

De-Clickのポップアップ画面
De-Clickのポップアップ画面。各種設定を行ってから実行します。

ノイズ除去の強さを決めるのは「Sensitivity」で、最大値は10です。私は通常3.5でノイズ除去を行い、それでも取りきれない場合は数値を徐々に上げます。最も強い10はノイズが酷い場合以外は使いません。

ソルティ
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数値を10にすると楽曲の成分も一緒に削れてしまうので注意が必要です。

クリックノイズ除去作業の実際

ソルティ
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では実際にDe-Clickを動作させてましょう。下の画像は処理前・処理後の画面です。縦に走るオレンジ色の細い線がノイズ成分で、処理後にこれがどうなるかに注目してください。

ノイズ除去を行っている場面
ノイズ除去前の波形には、縦に走る無数のノイズが見られます。

De-Clickを実行後、下の画像でノイズ成分がほぼ消えたことが分かります。これは数値を”3.5″に設定した場合の結果ですが、やや残る場合には数値を上げて再実行すれば、細い縦線のノイズ成分は完全に消えます。

クリックノイズ除去後の画面

ノイズ除去を行うことでパチパチ音は綺麗に消え去り、その結果聴きやすく見通しの良い音源に変わります。これがアナログをデジタルへ取り込む”恩恵”を一番体感できる瞬間だと言えるでしょう。

ソルティ
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上手くノイズを除去するコツは、楽曲全体に均一なDe-Clickを行うのではなく、実行範囲を決めること。「やり過ぎた」と感じた場合は作業をやり直しましょう。

画面の拡大で選択範囲をより明確に
ソルティ
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下の画像はピンク・フロイドの『狂気』B面のノイズ除去を行っている場面です。点線で選択した範囲に埃が原因の”クリックノイズ”があるため、範囲指定して取り除きます。

ここで気を付けたいのは、ノイズのすぐ後に”ドラムのアタック音”が入っていることで、これを一緒に選択すると、ドラム本来の鋭い衝撃音が影響を受けて減退します。範囲選択が難しい場合は画面を拡大しましょう。

RX-7を用いた楽曲ノイズ除去
『The Dark Side Of The Moon (狂気)』の楽曲でノイズ除去を行っているところ。細い線がノイズ成分です。

波形を拡大するとノイズ成分もハッキリ目視できます。間違えてドラムのアタック音を選択せずに、ノイズ部分だけを選んでDe-Clickを実行できるため、状況に応じてズームインすることは大切です。

RX-7の画面で波形を拡大したところ
選択範囲を拡大したところ。ノイズ成分も拡大されて選びやすくなりました。

なお、De-Clickの選択範囲には一定の”長さ”が必要で、選択範囲が短すぎると画面に警告が出ます。インターフェースに慣れていないと面倒に感じますが、繰り返し作業することで自然と身に付くので大丈夫です。

ノイズ除去が終わったところ
クリックノイズ除去後の状態。ドラム音に影響を与えずにノイズを除去できました。

音声編集ソフトを用いたアナログのノイズ除去は、想像以上の結果をもたらします。ただ作業時間は膨大で、一曲を綺麗な状態に持っていくまでに何十回と同じ曲の一部分を聴くことになるので、覚悟しておきましょう。

ソルティ
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「楽曲への愛情」が作業時間に反映されると私は思います。

AIの進化で起こる「ノイズ除去の未来」

AI
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未来ではAI技術の進化によって、ノイズ除去の精度と効率が大幅に向上するでしょう。

機械学習が進み、深層学習(ディープラーニング)で「原音」を補完できるようになれば、AIは様々な音楽の質感やニュアンスを維持しながら、ノイズ成分だけを分析・抽出して”完璧なノイズ除去”を行えるはずです。

レコードカートリッジを持つ青年のイメージ画像
Soraによるイメージ画像

現在は、AIの進化で音声ファイルから特定の楽器や音声だけを抽出できる「AIデミックス」技術も生まれており、こうした技術はさらに洗練されていくと思われます。今後の動向にも注目したい分野です。

ソルティ
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アナログ遺産を最先端AI技術で復元する未来が現実になりつつあります。

まとめ

CDやダウンロード音源とは異なり、アナログレコードは物理メディアの特性上、鑑賞時に「ノイズとの戦い」が起こります。物理的なクリーニングである程度防げますが、完全には除去できません。

アナログレコードとターンテーブルの画像
私が所有するTEACのターンテーブル。

デジタル化したアナログ音源のノイズ除去は、何度も鑑賞したい音源を綺麗に磨き上げます。実際の作業は本当に地味ですが、お気に入りのアナログ音源がある人は試す価値があると思います。

ソルティ
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最後までお読み頂き、ありがとうございました!

ソルティ92
この記事を書いた人
ソルティ

「AIと考えるブログ」著者|過去の職歴:Webライター・書店員・レコード店員|AIと一緒に過去・現在・未来を見ながらトピックの本質に迫ります|仕事仲間はChatGPT・Gemini・Grok

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