次世代XRとは、どのようなものを指すのでしょうか?
既存のXR技術の進化や新技術の登場によって、従来のXR体験を超える新しい体験を提供するものを指す言葉、と言えます。
「XR(Extended Reality、クロスリアリティ)」という言葉は、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)などの技術を包括する上位概念として生まれました。
そしてVR/AR/MR技術の発展・普及・活用が進むにつれて、これらの技術を「まとめて表現する言葉」として用いられるようになった、という経緯を持ちます。
今回はこのXRの先を行く「次世代XR」に焦点を当てながら、その未来図をAIと一緒に考えます。
それでは早速見ていきましょう!
次世代XRの特徴と未来予測
次世代XRについて
VR/AR/MRという個別呼称だけでは捉えきれない「包括的な概念」が必要になったために生み出された「XR」は、今「次世代XR」へ進化を遂げようとしています。
AIは、次世代XRと呼ぶべき技術の特徴として、「AIとの高度な融合」「より高度な没入感と臨場感」「日常生活への浸透」「新分野での活用」を挙げています。
次世代XRは、単に技術の延長線上にあるものではなく、全く異なる新たなXR体験を提供するものと言えるでしょう。
Android XR
この次世代XRを理解できる好事例は、2024年12月にグーグルが発表した「Android XR」で、これは新型ヘッドセットやメガネ型デバイスのための新型OSです。
このOSはAIアシスタント「Gemini」を活用することを前提としたプラットフォームで、マイクロソフトは「ヘッドセットとメガネにGemini時代が到来」と表現しています。
GeminiはグーグルのAIですが、2.0になって生成速度が2倍に向上し、マルチモーダル性能も強化され、音声や画像・動画への対応がより自然なものになりました。
進化を遂げたAIと連携するデバイスが、XRの新時代到来を告げそうです。
AIとの連動でデバイス体験が進化
Android XRをヘッドセットで使う場合、仮想環境への没入と現実世界への復帰を簡単に切り替えることができ、アプリやコンテンツを周囲の空間に並べたりすることもできます。
一方のメガネ型デバイスは、一日中装着できるアシスタント的なガジェットになることが想定されており、Android端末とのシームレスな連携を目指して開発されています。
グーグルが公開したAndroid XRの紹介動画では、かなり未来的な活動ができるメガネ型デバイスの実用シーンも例として再現されており、非常に印象的です。
Geminiに道順を尋ねたり、翻訳してもらったり、メッセージの要約をしてもらったりといったことが、視線内または音声で提供されます。
ヘッドセットの場合、YouTubeをXR空間の大画面で視聴したり、Googleフォト、Googleマップ、Chromeを仮想環境で操作したりといった、Googleアプリとの統合が見どころでしょう。
最初のAndroid XR搭載デバイスは、サムスン製のコードネーム「Project Moohan」というXRヘッドセットになる予定で、これは2025年に発売される見込みです。
開発競争加速の兆し
なおAndroid XRは、開発者向けのプレビューも同時にリリースされており、Android XRデバイス向けのアプリやゲームを比較的簡単に開発できる点もポイントです。
Googleアカウントは多くの人が持っていますが、2025年以降順次発表されていくXRデバイスを利用することで、新時代のユーザー体験を得られそうです。
AppleはすでにVision ProでXR体験を創出していますが、メガネ型のデバイスも継続的に開発すれば、次世代XR分野の競争が加速しそうですね。
メガネ型デバイスは現在「試験運用レベル」ですが、将来が楽しみです。
次世代XRの未来
人間に拡張世界を提供してくれるデバイスは、AIとの統合によって次世代XRの次元へと突入していきます。AI自身に、未来の可能性を聞いてみましょう。
あなたは次世代XRの展望について、どんな考えをお持ちですか?
私は次世代XRが生活、仕事、学習、コミュニケーションなど、あらゆる面で大きな変革をもたらすと信じています。
応用分野の拡大
次世代XRが実現する表示能力の拡張とユーザー体験の進化は、今後多彩な分野に活かされていくだろうとAIは考えています。例えば教育・医療・製造業や、文化保存などです。
教育分野では、没入感を高めた授業に応用されることが予想され、医療分野では手術の事前シミュレーションや教育実習などに利用できる可能性もあります。
製造業では拡張された情報表示を利用した新たな作業方式が誕生する見込みがあり、文化保存の視点では、伝統的な文化体験を体感できるようになるはずです。
AIとヘッドセット、メガネ型デバイスの融合で実現する未来が楽しみです!
GoogleのAndroid XRから見える未来は、一つのデバイスを超えて社会全体に広がる可能性を持っています。
まとめ
今回は、グーグルの「Android XR」発表で加速の兆しを見せる次世代XRについて特集しました。ここで気になるのは、競合各社の反応や開発状況です。
現時点ではVision Proが明確な対抗馬と言えますが、Meta QuestシリーズやMicrosoft HoloLensも、将来的に強力な競合となる可能性を秘めています。
次世代XRは発展途上
ただし重要なのは、「次世代XR」はまだ発展途上の概念であって、技術の進歩や社会の変化によってその定義も変化していく可能性がある、という点です。
課題としてバッテリー性能、処理能力、ネットワーク環境の改善が求められるほか、メガネ型デバイスの場合にはレンズの視力調整をどうするのかという疑問も残されています。
とは言うものの、AIとデバイスが密接に連携することで生まれる次世代体験は間違いなく世界に大きなインパクトを与えるはずで、そんな未来が非常に楽しみです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
記事が気に入った方は、ぜひシェアとフォローをお願いいたします!
コメント