現行のMac Proに対するあなたの意見を聞かせてください。
現行のMac Proは、拡張性の象徴だったかつてのモデルに比べると、どうしても物足りない部分が多く、ユーザーの期待を完全には満たしていません。
私も利用しているMac Proは、現行モデルが「中途半端」であるという批判にさらされています。Appleファンの私でも、この批判はある意味妥当だと思います。
今回は記事を前編と後編に分けて、そんなMac Proが辿ってきたデザインと機能の変遷、そして未来のMac Proはどのように進化を遂げるかについて考えていきます。
AIに本腰を入れ始めたAppleの開発姿勢が、今後のMac Proのあり方を変えるかもしれません。
それでは早速見ていきましょう!
Mac Proの歴史とデザインの変遷
初代Mac Pro
2006年から2012年までに存在したモデルで、第1世代と第1.5世代で分けて考えられることもあります。ちなみに私は2010年製のモデルを今も所有しています。
アルミニウムの堅牢なボディ、クリエイターが活用できるパワフルな性能、そして何よりパーツの換装が容易に行えるという拡張性の高さで大人気だったモデルです。
DIY感覚で理想のマシンに仕上げたいユーザーのニーズにマッチしていました。
PCパーツを交換する楽しさこそが、初代モデル最大の魅力だと思います。
2013年モデル
2013年から2019年にかけて製造販売されていた第2世代。筐体デザインは「ゴミ箱」の愛称で呼ばれる円筒形に一新され、外見はブラック一色というストイックなMac Proです。
問題になったのはその拡張性。内部ではなく外部へ広げる拡張の設計思想が物議を醸したモデルで、後にAppleの幹部が「失敗作」だと認めたことでも知られています。
未来志向のデザインを追求したものの、ユーザーは実用性や拡張性を強く求めていたため、プロ層の期待を裏切った感がありました。
発表当初は奇抜なデザインで沸き立っていたものの、後になって徐々に構造的な弱点が指摘されていった記憶があります。
2019年モデル
ゴミ箱と呼ばれた前モデルの失敗を反省し、2019年に登場した第3世代では、多くのユーザーが好印象を抱いていた「チーズおろし」タイプのデザインへ筐体を原点回帰。
タワー型に戻った筐体はPCIeスロットが復活し、モジュール式で内部拡張が行えるようになりました。最も違和感を感じない筐体デザインの進化・方向性だと思います。
Appleが拡張性重視のニーズを再び理解したことが示されましたが、高価格の路線が普及を妨げた部分もあります。
確かに一般ユーザーには手が出ない価格帯になってしまいましたね。
2023年モデル
2019年のモデルにApple独自のシリコン「M2 Ultra」を実装した第4世代のMac Proで、現行モデル。筐体デザインは変わらず、内部のパーツ構成が置き換えられた形です。
このモデルでは内部パーツの交換・拡張が事実上ほぼ不可能になり、メモリやストレージの容量は購入時の構成に依存するという大きなハンデを背負うことになります。
「最適化された性能」に重点を置いているものの、ユーザーの自由なカスタマイズという要望からは再び離れた印象です。
筐体の大きさや内部構造の意味合いが薄れてしまったモデルですね。
この現行モデルが中途半端だと言われるのは、筐体から連想できる拡張性を、Appleが自らの手で放棄してしまった点にあるのではないかと、私は強く感じます。
前編まとめ
初代モデルで内部拡張性の高さが絶賛されたMac Proは、続く第2世代で大きく失敗し、その後に原点回帰で一定の称賛を浴びたものの、現行モデルで再び問題に直面しています。
それはAppleシリコンへの置き換えがもたらした「カスタマイズ性の乏しさ」で、Mac Proの本質であるDIYフレンドリーな構造を愛するファンから、大いに疑問視されている部分でもあります。
Appleシリコンへの移行によってCPUとGPUが統合されたため、グラフィックカード交換やアップグレードの自由度が完全に失われた点が痛手です。
現在Appleシリコンを実装するモデルの大きさとしては最適解と思えるプロダクトの「Mac Studio」があるため、ますます現行のMac Proは筐体デザインと拡張性の面でピンチな状態です。
このままだと次世代ではその存在意義が薄れていく可能性もあるMac Pro。このシリーズを救うための方向性、そしてMac Proが再び輝く未来はやって来るのでしょうか?
後編では、Appleが力を入れ始めた「AI」によって、Mac Proが復権していく可能性を探ります。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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