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AIと考える「リサイクル」の過去・現在・未来 (過去編)

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AIと考える「リサイクル」の過去・現在・未来 (過去編)
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ソルティ
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人類のリサイクルの歴史を一緒に調べましょう。

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リサイクル=現代の環境保護活動と思われがちですが、実際には「資源が貴重だった時代の生存戦略」としての側面が強く、歴史ドラマのような面白さがあります。

現代では、使用済み製品を再利用することをリユース、元素材を活かしながら”新たな原材料やエネルギー”へ生まれ変わらせることをリサイクルと呼びます。どちらも循環型社会の取り組みです。

古着のリサイクルボックスのイメージ画像
Soraによるイメージ画像

今回のテーマは、資源を再利用する「リサイクル」です。現代を生きる私たちにとって、この言葉は比較的新しく見えますが、実際のリサイクルの歴史は”先史時代”にまで遡ることが分かっています。

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それでは早速見ていきましょう!

AIと考える「リサイクル」の過去・現在・未来 (過去編)|旧石器時代〜中世までのリサイクルの歴史を考察

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リサイクルの始まり

旧石器時代〜後期旧石器時代(紀元前約40万年〜1万年頃):イスラエル

人類が極めて早い段階に「リサイクル」を行った痕跡は、イスラエルにある旧石器時代の遺跡から発見されています。研究者が出土品の石器を測定した結果、”長い年月を経てから再加工された痕跡”が見つかったのです。

先人の石器を発見した後期旧石器時代の人物のイメージ画像
Soraによるイメージ画像

調査報告(外部サイト)では、出土した”緑青を帯びたフリント石の道具”が「古い加工面」と「新たな加工面」を両方残していたことが報告されており、これは道具の加工年代に”隔たり”があった証だと述べられています。

「古い加工面」と「新たな加工面」を両方残す石器
実際に発掘された石器。赤く囲んだ部分が古い加工面で、黒で示される部分が新しい加工面|©︎MDPI

調査報告では、長期間「廃棄状態」にあった道具が別の年代の人類に発見され、再加工されて元の用途や別の道具の材料として利用された可能性が指摘されています。古代におけるリサイクルの芽生えです。

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リサイクルの形跡を持つ道具は、異なる場所の旧石器時代の遺跡から複数発掘されているため、再加工は一過性ではなく”集団や社会に浸透した行為”だったと思われます。

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リサイクルの始まりは思った以上に早いですね。

青銅のリサイクル

青銅器時代(紀元前2600年〜1900年頃)|ブリテン諸島

昔の青銅に含まれていた成分の”ヒ素”は、溶かす毎に減少します。ある研究者は青銅の供給元が特定できるブリテン諸島の初期青銅器時代に着目し、出土した青銅のヒ素含有量から”リサイクルが行われた形跡”を発見しました。

青銅の製作工程のイメージ画像
Soraによるイメージ画像

またドーバー海峡に面するラングドン湾で発見された青銅器時代の遺物からは、製品以外に青銅のスクラップを運んでいた痕跡も発見されており、フランスとの交易でリサイクル資源が取引されていたことも示唆されています。

青銅器時代の船のイメージ画像
Soraによるイメージ画像
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青銅の融点は850℃〜1050℃と低く、原始的な炉でも鋳造できます。屑を運んでいた商船の存在からは、当時すでにスクラップ産業とサプライチェーンが完成していたことが分かりますね。

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当時の人々は資源を最大限に活用していたようです。

ガラスのリサイクル

ローマ帝国時代〜初期ビザンチン帝国時代(4世紀〜6世紀)|トルコ南西部

現在のトルコ南西部にある「古代都市サガラッソス」の遺跡からは、ローマ帝国時代から初期ビザンチン(東ローマ)帝国時代にかけて、融解後に二次利用されていた痕跡を持つガラス片が出土しています。

2024年に撮影された古代都市サガラッソスの遺跡
2024年に撮影された古代都市サガラッソスの遺跡|撮影者kesim00|ウィキメディア・コモンズより引用(画像調整済)|パブリックドメイン

紀元前4世紀以前にメソポタミアやエジプトで産声を上げた人工ガラスは、文明の発展と交易と共に地中海へと伝播しました。ガラスは一度製品となった後も融解が容易で、何度でも形を変えられる点が特徴です。

古代のガラス製造のイメージ画像
Soraによるイメージ画像

資源の供給が不安定だったこの時代、粉砕したガラス片(カレット)を廃棄せず、新たな製品を生み出すための貴重な資源として積極的に循環活用していた、という説が近年は非常に有力になっています。

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当時のガラスは、原料カレットの製造(一次生産)と加工(二次生産)という段階を経て作られていました。壊れたガラス片はそのまま二次生産に活用できるため、リサイクルが定着したと思われます。

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ガラス製品のリサイクルも早くから行われていたのですね。

金属のリサイクル

古い金属の再利用|紀元前1200年〜15世紀頃|中東・ヨーロッパ

鉄器時代における”鉄のリサイクル”については、鉄の保存状態の問題から科学的な検証が困難ですが、中世イングランドでは、古い銀や真鍮などの金属片を溶かして新たな製品へリサイクルすることが一般的でした。

中世イングランドの真鍮細工職人のイメージ画像
Soraによるイメージ画像

15世紀のロンドンで働いていた真鍮細工師の遺言状には、資産として古い金属と真鍮屑、スクラップ用のハンマーが記載されています。職人が金属屑を粉砕・溶解して再利用していたことを示す貴重な記録です。

真鍮細工師の仕事場のイメージ画像
Soraによるイメージ画像

歴史家や研究者は現存する文献と資料から、鉄器時代から中世にかけて金属のリサイクルが行われてきた可能性を示唆します。打ち直しや新製品の鍛造にスクラップが活用されていたことは、ほぼ間違いないでしょう。

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真鍮製品は製造過程で銅と亜鉛が適切な割合で混ざ合っており、不純物も取り除かれた状態にあります。つまり、製品のスクラップを使う方がゼロから作るよりも”失敗のリスク”が低かったのです。

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金属のスクラップは昔から貴重な資源だったのですね。

繊維のリサイクル

ボロ紙の台頭|2世紀〜18世紀中頃|中国・中東・ヨーロッパ・アメリカ

ロープや布、古着などを繊維状にして紙を漉く製紙技術は、2世紀前半に中国で製法を確立した後、シルクロードを辿って8世紀には中東で生産化され、その後ヨーロッパ各地へと広まっていきます。

ボロ紙の材料となるボロ布を細かく裁断しているイメージ画像
Soraによるイメージ画像

”Rag Paper (ボロ紙)”と呼ばれるこの紙は、15世紀にグーテンベルクが活版印刷術を発明したことで需要が爆発的に増加し、紙の需要とボロ布の供給バランスが数世紀に渡って崩れるほど人気を博しました。

カナダのロイヤル・オンタリオ博物館に収蔵されているボロ紙のパターン集
カナダのロイヤル・オンタリオ博物館に収蔵されているボロ紙で出来たパターン集|撮影者:daderot|ウィキメディア・コモンズより引用|パブリックドメイン

19世紀後半に紙の原材料がほぼ置き換えられるまで、ボロ紙は世界で”主要な紙”として流通し続け、膨大な量の布がリサイクルされます。布製品の主原料だったコットンやリネンは、紙としても活躍したのです。

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布から紙に再生したボロ紙は、衣料品廃棄物が本などの”知識”へ転換されていく点で秀逸です。画期的な循環型の資源活用例と言えるでしょう。

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”役目を終えたボロ布”の理想的なリサイクル方法があったのですね。

灰のリサイクル

江戸時代のリサイクル文化|17世紀〜19世紀頃|日本

江戸時代のリサイクル文化を象徴するのが「灰」です。”かまど”の燃え残りから回収された灰は、農作物の肥料のほかに、製紙・藍染・酒造などの現場で「材料」としてリサイクルされていました。

江戸時代の「灰買い」のイメージ画像
Soraによるイメージ画像

当時は廃棄物を購入する仕事があり、その中に「灰買い」と呼ばれる職業もありました。庶民の家々を回りながら灰を回収し、その灰を必要とする場所に供給していた商人を指す言葉です。

民家から灰を回収している様子のイメージ画像
Geminiによるイメージ画像

鎖国状態にあった江戸時代の日本は、「リユース・リサイクルの概念」が庶民に深く浸透していました。限られた資源を無駄なく使い切るという意識は、現代人よりも遥かに高かったと言えるでしょう。

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日本に”ボロ紙文化”は根付きませんでしたが、古い和紙を再び漉き、衣服は端切れになるまで使い切るという当時の「もったいない文化」は、世界的に見ても突出した美徳だと私は思います。

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江戸時代の日本は、優れたリユース・リサイクル文化を誇っていましたね。

過去編まとめ

過去の人類は限られた資源をリサイクルしてきた一方、原材料を大量消費する構図も同時に生み出し、年代を追うごとに都市部の廃棄物問題は深刻さを増していきます。これは現代にも繋がる課題です。

1960年代のゴミ処理場のイメージ画像
Soraによるイメージ画像

ボロ布から紙を生み出す発想の転換は、リサイクルの歴史において”卓越した取り組み”と言えますが、文明の発展と共に素材も変化し、現代では過去のリサイクル手法が一部通用しなくなっています。

サンティアゴの衣料リサイクルセンターのイメージ画像
Soraによるイメージ画像

次回の現代編では、長い年月を経て高度な科学を獲得した人類が取り組んでいるリサイクル活動をご紹介しながら、その課題についてもAIと一緒に考察していきます。こちらも併せてお読みください。

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最後までご覧頂き、ありがとうございました!

ソルティ92
この記事を書いた人
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「AIと考えるブログ」著者|過去の職歴:Webライター・書店員・レコード店員|AIと一緒に過去・現在・未来を見ながらトピックの本質に迫ります|仕事仲間はChatGPT・Gemini・Grok

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