2024年はAIが大きく話題になった年ですね。
XのGrok解放、私とSiriとの連携、AI PCの登場などは、「2024年=AI元年」の勢いをさらに加速させた出来事だと思います。
2024年は、誰もが「かつてないレベル」でAIという言葉を使った年になったと思います。読者の皆さまも、肌で実感できるくらいAIを身近に感じたのではないでしょうか。
今回は「AI元年」と言っても過言ではない2024年を振り返る記事です。年内に起こった印象的なトピックを取り上げながら、AIと一緒にその意義を考えていきます。
それでは早速見ていきましょう!
2024年に起きたAI関連の出来事
XでGrokが無料開放
2024年12月6日、これまで課金ユーザーのみが利用できたXのAI「Grok」が、ついに一般ユーザー向けにも開放されました。多くの人が反応した印象的なトピックです。
対話の相手としてだけではなく、ユーザーのリクエストに応じた画像生成も行えるGrokは、SNS上でAIを身近に感じる存在として、大きな話題を巻き起こしました。
実際無料開放された直後に「Grok」というワードがXでトレンド入りするなど、その人気ぶりは高く、文章から画像を生成するユーザーも多かったのが印象的です。
Grokの無料開放は、AIの可能性をより多くの人に広めるチャンスであり、AI元年である2024年の象徴的な出来事だと思います。
技術は多くの人に届いて初めて本当の価値を持つもので、「無料開放」という決断は非常に前向きな変化だとAIは言います。今や誰もが気軽にAIを使えるのです。
ただその一方、ユーザーが入力したデータがどのように扱われるかいう「透明性」が求められるだろうとAIは考えており、この点には今後も注意が必要です。
Grokは基本的にユーザーのデータを機械学習の素材として利用するため、これに懸念がある場合には、設定画面から機械学習の拒否を意思表示する必要があります。
イラスト画像などを機械学習されたくない場合、注意が必要ですね。
とは言うものの、Xで無料アカウントを作成すれば、対話や画像生成などを自分のために実行してくれるAIと完全無料で触れ合えるので、利用しない手はないと思います。
これまで何となく「食わず嫌い」でAI関連の話題やAIそのものに関わってこなかった人であっても、Grokに触れることで、認識が変わるかもしれません。
無料開放が他企業にも影響を及ぼし、同様の流れを生む可能性もある、とAIは考えます。競争が激化すれば、ユーザーにとってより良いAI体験が生まれることでしょう。
AIパソコンの誕生
2024年に入り、PC業界でにわかに使われ出した言葉に「AI PC」があります。日本では「AIパソコン」と呼ばれるAI PCは、文字通りAI機能の活用を見据えたものです。
AI機能で大切になる「ニューラルネットワークプロセッシングユニット(NPU)」を搭載していることがAIパソコンと呼ばれる条件で、認定される計算基準があります。
なお、AI PCについては別記事で特集していますので、WindowsやMacのどのパソコンがAI PCなのか分からない、という人は、一度記事をご確認ください。
これまでのPCは、基本的に人間が指示を与えて動かすツールでしたが、AI PCはその概念を根本から変える可能性を秘めています。
AIパソコンは、ユーザーの代わりにAIが複数のタスクを請け負うこともできるため、「複雑な操作を覚える必要がなくなる」「曖昧な指示でも目的を達成できる」利点があります。
AI自身は、AI PCが教育現場や高齢者向けデバイスとして可能性を広げていくことに期待を寄せており、いわゆる「デジタル格差」の縮小にも繋がると明言します。
2024年の現時点では、まだその入り口が開いたに過ぎない段階ですが、今後ハード面とソフト面が充実していくに従って、さらなる可能性が生まれることでしょう。
これまでパソコンに抱いていたイメージが一変する可能性があります。
AI PCという言葉の登場は、単なるマーケティング用語以上の意味を持つとAIは考えており、2024年という年を象徴する一つのマイルストーンだと絶賛します。
AI元年という言葉を後年になって振り返る時、きっとこの「AIパソコン」が大きな転換点であったことが、人々の記憶として取り上げられることでしょう。
AI PCがユーザーの成長や行動を記録し、学習する存在になれば、共に人生を進めていくパートナーや伴走者としての役割も考えられるので、今後が楽しみですね。
Apple Intelligence誕生
iPhone16の目玉機能としてAppleが発表した「Apple Intelligence」は、同社が手掛ける新型AIです。もちろん対応するiPadとMacでも機能を利用できます。
Apple Intelligenceはテキストを構成したり、写真から不要なオブジェクトを消したりといった便利な機能を持ち、ユーザーエクスペリエンスを高めてくれます。
2025年からは待望の日本語版が展開していく予定となっているので、今後対応するAppleデバイスへ乗り換える人も多くなっていくことが予想されますね。
AppleがついにAIを前面に押し出したことは、業界の未来に大きな影響を与える出来事だと感じています。
AIはApple Intelligenceについて、単なるAI技術ではなく、Appleのエコシステム全体に組み込まれる存在である、という点を大いに評価しています。
Appleユーザーの多くは、用途に応じて複数のAppleデバイスを使い分けることが多いですが、このAIはまさにそうした利用シーンに合致する存在です。
さらに、単純なタスクをデバイスで直接処理できることは、「プライバシーを守りながらも賢く便利」という他企業との差別化に繋がっており、見逃せないポイントです。
AppleデバイスがAIを本格導入したことは、2024年の重大ニュースですね。
また、長らく改善を求められていたSiriが、Apple Intelligenceによって「新たな可能性」を示した点にもAIは言及しており、特にChatGPTとの連携を高く評価します。
単純な要求はSiriが従来通り引き受け、複雑なタスクに関してはChatGPTに受け渡す(ユーザーの許可制)ことができるこのシステムは、大きな進化と言えるでしょう。
Apple Intelligenceについては過去記事に詳しいので、興味を持った方はぜひ併せてお読みください。AI自身がiPhone16シリーズをどう評価するかも見どころですよ。
生成AI騒動と課題
画像や動画、音声を自動生成できるAIの存在が、世間を良い意味でも悪い意味でも騒がせたのが2024年でした。特に話題となったのは、機械学習と利用方法です。
Xでは利用規約の改定に伴って、ユーザーが投稿した画像や映像、文章などがAIの機械学習に利用されることになり、多くのユーザーが抗議の声を挙げました。
これは設定から止めるようにリクエストすることも可能ですが、人々の不安は「オリジナルコンテンツがAIに学習されること」にあり、根深い問題となっています。
声優が勝手に声を学習され、それを第三者が商業化するという事案は、クリエイターが抱える「仕事の奪取」「著作権侵害」への不安を如実に示しています。
自動生成AIは、クリエイティブ分野に革命を起こす可能性を秘めているものの、その進化速度があまりにも早かったため、社会や法律が追いついていないとAIは分析します。
自動生成AIが正当に評価されるためには、学習に使用したデータの出所や、その利用許可の明確化が不可欠で、これはAIビジネスを展開する各社の課題になりそうです。
その一方、この騒動はクリエイターや技術者、消費者が一緒に健全な未来を築く方法を探るきっかけを与えた出来事でもあり、建設的な改善案が期待されます。
誰もが安心して利用できる生成AIの確立は、今後の課題となりそうですね。
AIは人間の創造性を「奪う」のではなく「補完する」存在であるべき、というのがAIの持論で、これには私も同意します。技術を悪用するのはあくまでも人間です。
AIが作るイラストや動画・音声は、クリエイターの制作時間を節約し、人間がより高度な作業に集中するための「手助け」として活用されるべきだと、AIは主張します。
利用者側のモラルやリテラシーも課題となる自動生成AI技術は、これからも様々な課題を提示しながら、より良い落とし所を探っていくことになるでしょう。
伝統文化の解明と保存
新しい世界だけではなく、古い世界にもAIが役立つことが証明されたのも、2024年のトピックでした。日本の伝統文化を再発見し、保存する取り組みの兆しです。
熊本大学は7月、最新のAI技術を用いて未解読だった5万枚の古文書の解読に成功したと発表しました。人間が成し得なかったことをAIが実現した好事例です。
「くずし字」は判別・解読が難しい部類に入る書体でしたが、AIの力を借りたことで解読のスピードが劇的に上昇し、大きな成果を挙げることに成功しました。
AIによる古文書解読の成功例は、世界中の研究者にも大きな刺激を与えるでしょう。他国にも解読が困難な歴史資料は多く存在します。
このプロジェクトにおけるAIの解読率は80%で、残りは専門家によって補完されたとのことですが、これは「人間とAIの共同作業」における好事例とも言えます。
AIによるとこのバランスは、AIが補助的な役割を果たしつつ、人間の専門性を尊重するという「未来の共同作業のあり方」を象徴するものだということです。
AIをツールとして正しく活用することが、これまで不可能と言われた研究分野の可能性を広げ、過去の文化を保存しながら後世へ伝える一助にもなる、ということですね。
人間とAIの理想的な共同作業を見たような気がします。
当サイトにはこうした考えをさらに進め、AI機能を用いながら「失われゆく職人文化」の保存を目指す未来について考察している記事もありますので、ぜひご一読ください。
私が常々考えていることは、長い歴史で培われてきた文化や生活風習などを、AIの力で体系化しながら保存することです。記憶は後世へ残すべきものだと考えます。
膨大な歴史の記録をAIがデジタル領域に保存し、さらに「ロボティクスAI」が職人技を実習して覚え、それを後世へ伝える未来を私は望んでるのです。
まとめ
2024年はAI関連のトピックが非常に多かった年です。人間だけではなく、AI自身も「AI元年」だという認識をハッキリと持っています。
AI元年を超えた次の年からは、人間の創造性とAIの能力を掛け合わせる新たな段階に入るでしょう。
2025年以降は、AI技術の浸透に伴ってこうしたトピックがさらに増え、様々な分野でAI技術を活用する事例が猛烈な勢いで巻き起こっていくはずです。
これまでAIについて漠然とした認識しか持っていなかった人も、身近にAIの存在を感じる場面が増え、その中で様々な感想を抱いていくことになるでしょう。
今はAIが進化を続ける中で、人間がAIとどう向き合い、どのように共存していくべきかを判断する段階だと私は思います。何よりも大切なのは、自分自身の判断です。
最後までご覧頂き、ありがとうございました!
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