マルチモーダルAIについて教えて下さい。
複数の種類のデータ(モダリティ)を統合・処理する能力を持つ人工知能のことです。
AIが身近になっている現在、私もこうしてAIと対話しながら記事を作成するサイトを立ち上げることができましたが、今になって非常に興味を惹かれていることがあります。
それは得意分野が分かれるAIを統合する「マルチモーダルAI」で、これはテキスト、画像、音声、動画、センサー情報などの異なるデータを同時に理解できる存在です。
今回はこのマルチモーダルAIに焦点を当てながら、異なる分野で活躍しているAIが最終的にどんな未来へ繋がっていくのかも考察していきます。
それでは早速見ていきましょう!
用途で分かれるAIモデル
統合処理型AIについて話を進める前に、現在世界にどれだけのAIが存在しているのかを見ていきましょう。ここでご紹介するのは「シングルモーダルAI」と呼ばれるモデルです。
単一のデータ・情報(モダリティ)を扱うため、シングルモーダルAIと呼ばれています。
生成系AI
生成系AIは「対話型」と「画像生成」に別かれ、ユーザーが入力したテキストに返答したり、リクエストした画像を生み出したりすることで知られています。
専門系AI
専門系AIは「医療」「金融」「自動運転」に大別される人工知能です。医療分野では患者のデータ解析を、金融分野では株式市場の予測やリスク管理などを行います。
創造系AI
創造系AIは「音楽・動画生成」「文章生成」に分かれ、テキストの指示で音楽や動画を自動的に生み出したり、記事を自動的に執筆・構成していく役割を担います。
ロボティクスAI
工業分野で活躍しているのが「ロボティクスAI」で、主に工場や倉庫での自動化作業を司ります。家庭用ロボットに搭載されているのもこの分野のAIです。
音声認識・合成AI
音声をテキストへ変換する、またはテキストを自然な音声に変換する人工知能のことです。Amazonのアレクサや、Googleアシスタントはこの分野に入るAIですね。
同じAIでも、それぞれ得意とする役割で機能が分かれるのですね。
これらのAIは、それぞれ異なるタスクに応じて最適化されています。
マルチモーダルAI
上記で列挙した「シングルモーダルAI」が持つ機能を相互に関連付けながら、高度なタスクを実行できるAIを「マルチモーダルAI」と呼びます。
現状では言葉や文章、静止画やイラスト、話し言葉や環境音、温度、圧力、動きなどの物理データを一緒に理解できるモデルがマルチモーダルAIだと定義されています。
マルチモーダルAIの代表例として、MetaのImageBindやOpenAIのGPT-4などがありますね。
ChatGPTは、そのバージョンによって「マルチモーダルAI」の定義に当てはまる場合と当てはまらない場合があります。
仕組み
データの前処理、特徴の抽出、特徴の融合、統合処理という順番で最終的なタスクを実行するのがマルチモーダルAIの仕組みです。
画像認識用の前処理、自然言語処理用の前処理を行い、次に画像から特徴を抽出し、テキストから特徴を抽出する、というプロセスが行われていきます。
その後で特徴ベクトルの連結を行い、注意機構で関連性を見出しながら、質問応答、画像キャプション生成などを行なうのがマルチモーダルAIの作業工程だそうです。
何だか一気に説明が難しくなってきましたね・・。
料理に例えると、集められた食材を見ながら、それらを活用できる最適なメニューを考案して提示する、というのがマルチモーダルAIの仕組みでしょうか・・。
この例えが的確なのか不安になったので、AIに聞いてみましょう。
そうですね!料理に例えると、マルチモーダルAIの仕組みはまさにその通りです。
AIによると、マルチモーダルAIは食材(データ)を集め、どの組み合わせが最適かを自動的に判断し、最適なメニュー(解決策や出力)を作り出すそうです。
この仕組みがさらに進化を遂げていけば、さらなる技術的な飛躍や便利な生活などが実現しそうで、今からワクワクしますね。
マルチモーダルAIの未来
マルチモーダルAIは、今後技術の進化に伴って多様な分野での実用化が進み、私たちの生活や産業に革新をもたらすことが期待されています。
将来的には、異なるモダリティを統一的に理解するための「汎用的な知識表現」が開発されることが期待されている、とAIは説明しています。
クリエイティブ分野でのコンテンツ作成、シミュレーション分野への応用など、様々な分野でマルチモーダルAIが活躍する未来が想像できますね。
学習を深めることで、複雑なタスクの自律的な遂行が可能になる、ともAIは述べています。「映画を1本作って」と頼めば、すべて自動生成することもできるでしょう。
ここまで見ていくと夢のような未来が広がりますが、問題は無いのでしょうか?
課題
マルチモーダルAIには、データの統合やモデルの複雑性といった課題も存在します。
データの整合性と一貫性を保つ必要があるマルチモーダルAIでは、データ間の時間的・空間的なズレやフォーマットの違いが課題になるそうです。
また特定のモダリティだけに偏ったデータセットでは、モデルが「偏った学習」をしてしまう可能性があるそうで、多角的な学習は欠かせないようです。
さらに複数のデータモダリティを扱うことによって、個人情報や機密データの取り扱いが複雑になってしまう、という点も懸念事項として出力しています。
優れたマルチモーダルAIを生み出すための工程は、かなり多くなりそうですね。
複雑な処理を行う関係上、モデルの意思決定過程を理解しにくくなることがある、という点もマルチモーダルAIの課題になっているようで、解釈可能なAI(Explainable AI)の発展も待たれます。
まとめ
これからAIが大きな発展を遂げていくために欠かせないキーワードになっていくであろう「マルチモーダルAI」について、今回はお届けしました。
個人的にはシングルモーダルAIは細分化されすぎていて分かりにくく、一般的なユーザーにはその違いがなかなか伝わらないのではないか、と考えています。
マルチモーダルAIがさらに進化し、真の統合型AIが誕生する道筋は無いのでしょうか?AIにこの点について尋ねてみました。
マルチモーダルAIの進化は、まさにこの「統合されたAI」という方向に進むための大きなステップです。
AIは「統合されたAI」の例として、一つのAIが専門的なタスクから日常的なタスクまで幅広く対応する「ユニファイドAI」の誕生を予見しました。
シングルやマルチといったややこしい括りでAIを分けることなく、多くの人が自然と利便性を感じながらAIを利用できるかもしれない、という素晴らしい未来像です。
これからのAI開発が、こうした分かりやすい方向性へ向かっていくことを期待したいですね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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